一流の育苗管理者を目指しませんか?
「良い苗」はその後の生育をスムーズにします。生産者が苗を購入することが当たり前となった現代において、「良い苗」を作ることができる育苗管理者は、本当に価値ある存在です。
まだまだ、社会に認知されていない職業ではありますが、「育苗管理」という仕事について、その楽しさ、大切さを知っていただけると幸いです。
実際に苗を育てる人のことです。
ベルグアースにおいては、下記フローで苗を生産・出荷しています。
緑色の部分が栽培にあたる工程です。この工程には大きく「作業者」と「育苗管理者」が携わっています。
「作業者」は培土準備、播種、発芽カウント、在庫確認、接木、植込み、鉢上げ、ずらし、箱詰めなど、苗を製品的に触り動かしていきます。
対して「育苗管理者」は、潅水、施肥、農薬散布など苗を植物的に育てていきます。
「良い苗」を作るためには、日々の作業を効率よくこなしていける有能な「作業者」の存在も不可欠です。しかしそれ以上に、品種・品目・種子の状態・天気・ハウス環境を全て把握した上で、苗の状態を見ながら、その都度適切な対応を行える「育苗管理者」の存在が大切です。育苗管理者が苗の健常性を維持し続けることで、作業者がその後の工程を計画通りに進めていけるからです。
育苗管理者は、科学者でもあり職人でもあります。植物生理と実際の現場作業の両方に精通していなければなりません。一人前の育苗管理者になるには、数年の月日を要します。
○潅水…苗に水をかけます。前後の天気・苗の状態・品種・生育ステージによって潅水量を細かく調整する必要があります。未来の苗姿をイメージし、その時々で適切な潅水量を判断すること、その判断通りに水をかけられることが、育苗管理者の技術と言えます。
○施肥…苗に肥料(液肥)を与えます。苗の状態を見ながら、適切なタイミング・量・種類の施肥を行う必要があります。潅水と並んで、育苗管理者の技術の象徴です
○農薬散布…苗を製品として扱うにあたり、病害虫に侵されていないことは大前提です。しかし、苗は常に病害虫の驚異にさらされています。季節・環境毎に異なる病害リスクに対し、適切な防除計画を立て、農薬を散布していきます。
○苗の入庫…生産計画に従って、ハウスでは絶えず苗が出入りします。品目・出荷日・本数を考慮しながら、効率の良い入庫計画を決め、実際に入庫していきます。
○試験…栽培試験の計画を立て、実際に試験を行います。新しい品種が出ればそれにあった育苗管理を検討する必要があります。前年度問題があったオーダーについては、次年度改善しなければなりません。また、環境的に苗が作りにくい時期(梅雨など)に苗質を維持する方法も常に模索します。育苗管理者は日々の業務の中で突き当たる課題に対し、様々な試験栽培を行うことで、解決を目指します。
○打ち合わせ…営業をはじめ様々な部署のメンバーと案件や新製品についての打ち合わせを行います。どういう苗がお客様に求められているかを考えながら、そのニーズに沿うための育苗方法を模索します。
農業は機械化が難しい産業だと言われます。生物を相手にしていること、刻々と変わる天候に対応しなければならないこと、機械を導入しにくい作業環境であることなど要因は沢山あります。ベルグアースの育苗事業においても同様です。機械化・自動化できる部分は積極的に導入を進めていますが、まだまだ「人」に依存している部分が沢山あります。
ゆえに、今後は苗を作る・組織をマネジメントすることだけにとどまらず、人間が判断しなくてはいけない部分と機械に任せられる部分を見極め、効率よく良い苗を作ることができる仕組みを開発する人材も求められています。
食の根幹を担う育苗管理という仕事、それをさらに一歩進める仕事に、一緒に取り組んでみませんか?